バリアフリー推進事業

バリアフリー推進事業の成果

2014(平成26)年度の事業

日本財団助成事業
旅客船及び旅客船ターミナルにおけるバリアフリー施設整備に対する助成金の交付
平成26年度海上交通バリアフリー施設整備推 
離島等における高齢者・障害者等の日常生活や社会生活に必要な移動の円滑化を推進するため、旅客船及び旅客船ターミナルのバリアフリー施設整備に対して助成しました。 
エコモ財団の自主事業
交通事業者向けバリアフリー教育訓練(BEST)の実施等  
交通従事者のバリアフリー接遇・介助水準の向上を目的として、バリアフリー教育訓練(BEST)を実施しました。26年度は、首都圏・関西地区で鉄道事業者向け研修4回(46名)、バス事業者向け研修4回(72名)の実施、BEST普及のための1日研修を北陸信越地区、北海道地区で実施しました。また、受講者数を増やすための新研修体系(検定制度の導入等)についての検討を行いました。 
 
公共交通機関に従事する者に対する手話教室の開催
聴覚障害者の公共交通機関による移動の円滑化を図るため、公共交通事業等に従事する者を対象とする手話教室を開催しました。26年度は首都圏において8名(4事業者)、大阪地区において17名(9事業者)が手話教室を修了しました。
 
小学校・中学校向けバリアフリー教育プログラムの実施
小学校児童等の交通分野におけるバリアフリーへの理解を深めることを目的に教育プログラムの展開を図りました。フレッシュコースの教育プログラムは沖縄県那覇市内の全小学校5校を含む11校で実施、また、ジュニアコースの教育プログラムは3校で実施し、バリアフリーの啓発を行いました。
 
国内旅客船の段差(コーミング)解消装置の技術開発   
旅客船のバリアフリー化の大きな問題点として船内出入口のコーミングの段差がある。そこで、高齢者や車椅子使用者の乗降を安心、安全に行うため、段差(コーミング)解消装置の開発を行いました。開発においては、船内出入口の段差に関する法律等を整理するとともに既存船の実態を把握しました。また、長崎県長崎市の工場においてモックアップを製作し、性能確認試験を行いました。 
 
オリンピック、パラリンピック開催に向けた移動と交通に関する基礎調査  報告書
2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、2012年夏季大会が行われたロンドン大会を中心に、オリンピック・パラリンピックのために公共交通機関において対応した事項、オリンピック・パラリンピックを契機に進展した施設整備の状況、実施に当たっての課題等を把握し、東京大会に向けた課題整理を行うと共に、今後の参考とするため欧米地域、アジア地域等の交通バリアフリーに関する法制度の収集、整理を行いました。
 
公共交通機関における障害者差別解消の推進に関する研究  報告書
公共交通機関における差別となる事例の明確化、過度な負担と合理的配慮の考え方の整理を目的に、差別と思われる事例等についての障害者へのウェブアンケート、合理的配慮の取り組み等に関する交通事業者へのアンケート、先行して差別禁止条例を策定している地方自治体へのヒアリング、既存資料の整理を実施し、公共交通事業者のための「対応指針」策定に資する提案をとりまとめました。
 
鉄道駅の明るさに関する配慮指針の作成  報告書  冊子
24年度、25年度の「公共交通機関旅客施設の明るさのあり方に関する研究」調査成果をもとに、節電時など照明にむらがある状況下におけるロービジョン者への影響及び課題等をまとめた基礎情報を提示した上で、交通事業者に明るさに関する課題の存在と、旅客施設の照明計画において照度と輝度を合わせた明るさ評価が重要であることを示し、鉄道事業者に照明計画の配慮の必要性を周知するための指針として、ダイジェスト版冊子を作成しました。 
 
バリアフリー推進ワークショップ等の開催及び関係学会との連携
交通バリアフリーを推進する上での課題等についてハード・ソフト両面の個別テーマ毎に最新の動向を踏まえ、関係者等との意見交換、情報交換を目的として、バリアフリー推進ワークショップを10回開催しました。また、交通バリアフリーに関する最新動向を把握するため関連学会等と連携を図り、情報収集を行いました。
 
公共交通機関バリアフリーガイドライン解説書の作成  
移動等円滑化整備ガイドライン(旅客施設編)について、交通事業者の計画設計者向けに、ガイドラインに示された数値基準等のうち問い合わせや誤解が多い項目を抽出し、今後の整備水準の向上のため、当該基準の決定経緯、利用者特性(利用の仕方)等に基づいた理論的背景等の解説集をとりまとめ公表しました。
  バリアフリー整備ガイドライン旅客施設編 解説集
 
ECOMO交通バリアフリー研究助成
今後の交通バリアフリー促進に寄与することを目的として、バリアフリーの基礎的研究を行う若手研究者等に対し7件の助成を行いました。また、6月に24年度、25年度の助成対象事業について成果報告会を開催し、平成27年3月に平成26年度の助成対象事業についての研究者より中間報告を受けました。
 
「らくらくおでかけネット」等の運営
高齢者、障害者等が公共交通機関を円滑に利用できるようにするため、駅構内のバリアフリー施設、乗り換え案内のバリアフリー情報をインターネット、携帯端末を通じて提供するシステム(らくらくおでかけネット)について、駅案内図の更新等を行いました。また、相互コミュニケーションサイト(らくらく交通ナビ)のシステム拡充を図りました。