受講生の声

これまでに交通サポートマネージャー研修(旧BEST研修)を受講した方から寄せられた感想を紹介します。

9割以上の方が「実際の業務に役立つ」と述べています!

  • いろいろな障害のある方からご意見・ご要望をいただきました。職場に持ち帰り、社員に伝え、ソフト面の充実を図るつもりです。」
  • 「障害をお持ちの方から生の声を聞くことができたので、迷いながら行っていた行動を確認することができました。」
  • 「乗務員教習を通じて広く乗務員に障害者からの言葉を伝えていくことにより、接遇・介助の手助けができればいいと思っています。」
  • 座学、障害当事者の話、実技、ケーススタディが含まれており、総合的に学ぶことができました。
  • 他社の取り組み状況が分かりました。実際の介助者の方に駅の現状を話す機会となりました。
  • 障害のある方と意見交換をしたことで、初めて気づかされることが多くありました。当事者参加型研修という視点がこれまでの研修では抜けていたことに気づきました。

講師の声

研修に参加していただいている講師の感想を紹介します。

本研修には、障害当事者をはじめ、その道のエキスパートが講師として参加しています。

  • 自立した生活を送る障害当事者
  • 歩行訓練士、理学療法士、有識者など
  • 障害者と交通事業者がお互いに協力できる案を探していきたいと考えています。
  • 研修に参加し、直接受講者のお話を聞くことで、事業者側の考えも理解でき、相互理解につながりました。
  • 講義でも、講師が一方的に話すだけではなく、受講生に質問を投げかけて話題を広げるなど、お互いに意見交換が出来るように工夫しています。
  • BESTに参加した受講生との名刺交換をきっかけに交通事業者との協働の関係性を築くことができました。現在では、各事業者が相談を兼ねて状況報告に来られるなど、良い関係を継続しています。

講師コラム

山嵜涼子さん(CIL小平所属、車いす講師)BEST研修を通じて

【講師】山嵜涼子さん

BEST研修の講師をする機会を得て、生活の中で乗降するだけでは知り得なかったバス乗務員の方々、鉄道係員の方々のご苦労に気付くことができました。『やらなかったのではない、知らなかったのです。』との受講生の言葉に衝撃を受けながらも、そこから事業者さんとのつながりができました。

実際の事例を元に行うグループワークは、受講生も経験した事例であり皆さんの目は真剣そのものです。各グループに入っている当事者の講師に乗務中に起きたことを尋ね、「どこが悪かったのか、どうすればよかったのか、別の事業者さんはどう対応しているのか」等と、とことん意見交換ができました。

休憩時間でさえも答えを見つけ出そうと声を掛けてくださるそのお姿に、当事者としてできることは何か?と考えさせられる研修でした。

BEST研修は受講生だけが努力する場ではないと思っています。当事者の講師として常に公共交通を利用しさまざまな経験を持つことで、受講生の努力と当事者の体験が重なり、初めて研修が成り立ち、その後に結びついていることを実感させられます。

講師としてご活躍いただいています!

先日もバスを利用した時のことでした。いつものバス停で待っていましたが、運行が遅れているのか、なかなかバスが来ませんでした。まもなく到着したバスから乗務員さんが降りてきて、『皆様、遅れて申し訳有りません。順にご案内させて頂きます。』と並んでいたお客様にお詫びをしたあと、すぐにスロープを出し、『ただ今ご案内します。お手伝いはどういたしましょうか。』と尋ねてくれました。

満員で遅れているにもかかわらずさわやかな対応で、車いすの私だけでなく、他の乗客への気遣いも忘れなかった乗務員さんに、バスの雰囲気もとても良かったです。

この乗務員さんは、BEST研修を受講されていたそうです。

注)BEST研修:現交通サポートマネージャー研修

鈴木千春さん(自立生活センター・あるる)

【講師】鈴木千春さん

サポマネ研修(旧BESTの鉄道バス事業者の職員研修)に関わる中で、多くのことを学ばせていただいています。

私には機能障害があり、車いすを利用していますので、研修の中では、日常に出会う障害についてもお伝えしています。 例えば、「私が同行者と電車の改札やバスの運転手さんに目的地など伝えても、私を飛び越えて同行者に話しかけられることがありますが、 移動している主体は私ですので、私に話しかけてください」と言うと、研修に参加されているみなさんから「そんなつもりではなかったけれど、そんな視点は無かった。 初めて気が付きました」と言われたりします。私にとっては当たり前だと思っていることが、相手にとっては当たり前ではないことがあるのだということを発見しました。

なぜ、そんなことになってしまうのか。それは、対話の不足によるものでもあると思います。また、「同行者から話しかけてくる場合もあるが、どう接遇するのが正しいのか?」と正しい答えを求められることもあります。その状況に私は立ち会っていないので、その時の正しい接遇をお答えすることはできません。そこれ大事なのは、移動する主体が誰なのかを、聞き手がきちんと理解して、接遇に当たる姿勢を持っていけるかどうかであると考えます。そう、機能障害を持つ人が移動の主体であるということを認識しているかどうかです。

講師としてご活躍いただいています!

この研修には、できるだけ多くの機能障害当事者に講師となっていただけるようにしていますが、それは、コミュニケーションをとる、本人に聞くということが重要だと考えているからです。機能障害当事者との対話から学んでいただけることが多くあるからです。

この研修では、講義や疑似体験、グループワークを通じて、他事業者の状況や度量されている点などを聞き合うことや、機能障害における障害とは何なのか?事業者の中にある障害とは何なのか?何ができるのか?を一緒に考えて、実際の接遇に生かすヒントとして持ち帰っていただき、改善や実行へとつなげていただくことが目的だと感じています。

ぜひ、一緒に考えていきませんか?