第6回バリアフリー推進勉強会開催結果概要
発達障害者のニーズを踏まえた支援技術開発
- 開催日
- 2013年9月27日(金曜日) 18:00〜20:00
- 開催場所
- 交通エコロジー・モビリティ財団 第1会議室
- 参加者数
- 25名
- 講師
- 東京大学大学院情報理工学系研究科ソーシャルICT研究センター 特任准教授 田中文英氏
構成論的発達科学−胎児からの発達原理の解明に基づく発達障害のシステム的理解−
講演概要

これまで取り組んできたロボット工学の応用研究である人間とロボットのかかわりについてお話いただきました。
平成24年度から28年度まで実施する新学術領域研究「構成論的発達科学」が構成論、人間科学、当事者研究から成り立っており、特に当事者研究においては、障害者が自身を研究題材とすることで学術的な発展と回復効果が見込まれている。さらに、既存の学術分野と連携を図ることで、新たな展開が見込まれている。例えば、「発達障害者は感覚運動情報のまとめあげのプロセス過程において、障害があるのではないか」という仮説を立て医学や心理学等から検証しているが、始まったばかりの研究であり、成果はまだない。

さらに、ロボットの製作技術である空間知覚技術(音源推定、地図作成、行動プランニング)や認識技術(顔検出、人物認識、音声認識、音声合成、自然言語対話)が、発達障害者に対する支援技術の開発に役立つ可能性がある。また、ロボット技術を活用した脳波のみで動かすことができる車椅子の開発も進んでいる。
今後、ロボットはあらゆる機能を統合する技術を開発することで、教育や療育などの分野で活躍できる可能を示唆されました。
- 当日の配布資料及び質疑応答
- 関連リンク
- 構成論的発達科学−胎児からの発達原理の解明に基づく発達障害のシステム的理解−