バリアフリー推進事業

2019年度 一般部門 成果報告

研究助成名

障がい児への自転車教育プログラムの開発とその環境整備効果に関する研究

研究者名

公益財団法人公害地域再生センター 藤江 徹

キーワード

自転車教育、インクルーシブ、特別支援学校、知的障がい児、非認知

研究内容

(研究目的)
・自転車は身近で便利な交通手段であるが、自転車事故など加害者にもなる可能性がある乗り物である。学校機関での自転車の交通・安全教育は一定実施されているが、「障がい者向けの自転車教育プログラム」は未だ確立されていない。
・これまでの申請者等の活動成果として、障がいがあっても、適切なプロセスを経ることによって、自転車に乗れる可能性が高いことがわかった。
・そこで、特別支援学校において、発達に応じた多様な自転車教育プログラムを行い、その効果(自発性・体力・社会性等)・課題を明らかにする。 ・実施にあたっては、日常的に自転車練習ができるように、担当教師自らが運営できるプログラム開発とその環境を試行的に整備し、全国的な普及啓発とともに、障がい者の自転車活用(インクルーシブ・サイクリング)への理解を広め、最終的な目標として社会的な自立を支援していく。

(研究手順)

・特別支援学校における自転車教育プログラム(屋内・屋外)の試行
・教育環境(備品、屋外走行コースの設計など)の整備条件の検討

・実践状況の把握・評価、教員・専門家・インストラクター・保護者からのヒアリング・アンケートによる評価

(研究成果)

  1. ・障がい児向け自転車教育プログラムの開発、および、試行と評価を行った。
    ・特別支援学校(奈良西養護学校)における自転車を使った授業をインストラクターによる指導の下に2回、教員による指導で30回、計32回行った。(小学部6年生:13回、小学部2年生:3回、小学部3年生:9回、小学部低学年:5回、中等部1回、高等部1回、計32回
    ・小学6年生を中心に教育プログラムを試行し、小学2・3年生、中等部・高等部にプログラムを応用。小5・6年生のプログラムを基本に、低学年はプログラムを分解しシンプルにしていく、中学部はステップアップしていくイメージで実施。それぞれに関する生徒の反応・成長と課題、教員の評価を得ることができた。
    ・教員の評価をもとに、自転車を子どもの教育に活用する意義、整備すべき環境を整理し、学びの要素(身体的能力、非認知能力)を明らかにした。

    ・子ども向けの自転車教育プログラムの実施にあたっての装備、環境(屋内・屋外)について検討を行い、モデル案を作成した。

 

 

 

バリアフリー設備のご紹介

バリアフリー設備のご紹介

実績報告

成果報告会