バリアフリー推進事業

バリアフリー推進事業の成果:2005(平成17)年度

バリアフリーボランティアモデル事業

本事業では、鉄道駅などで移動に困難を感じている人を積極的にお手伝いするボランティアを普及させることを目的に、一定期間、試行的に常駐型のボランティア活動を実施し、その課題や将来的な方向性を探ったものです。全国5カ所の駅(上大岡、鳥羽、石橋、広島、八代)を選定し、それぞれ乗り換えのあるターミナル駅や小規模駅など、駅や地域の特性に応じた実験を行いました。また、各地では地元関係者により地域ごとの委員会を設置してボランティアの募集や実施方法など、実情にあった検討を行いました。

ボランティアの活動内容では、行き先などの情報案内が多くを占めましたが、高齢者の荷物を持ってホームまで案内したり、車いすやベビーカーの貸出を行い好評を得るなど、各地で独自の取組も行われ、地元マスコミなどでも取り上げられました。

事業の成果は報告書としてまとめられ、市民、交通事業者、地方公共団体、国等それぞれの主体が役割や課題を認識し、自発的に、かつ相互に連携して取組を行う「心のバリアフリー」社会の実現に向けた総合的な施策を推進していくための重要な取組の一つとなりました。

また、モデル地形を通じて得られた知見を活かし、一般市民の意識啓発、人的対応(接遇や介助)の組織化・活性化を促進するうえで、人による移動支援のあり方等を検討していくための先行的な取組となった。

委員長 秋山 哲男(首都大学東京大学院都市科学研究科教授)

  • 【報告書】平成17年度バリアフリーボランティアモデル事業報告書