バリアフリー推進事業

2020年度 研究・活動部門 成果報告

研究助成名

どこでも・だれでも・気軽にサポートプロジェクトcont.

研究者名

生き方のデザイン研究所 遠山昌子

キーワード

サポートbook聴覚障害者編

研究内容

2018年度から継続的に取り組んできた「どこでも・だれでも・気軽にサポートプロジェクトでは、視覚に障害のある人のニーズを中心に、公共交通機関利用時の安心・安全な移動を確保するために欠かせない「声かけサポート」を広く一般に啓発するために、視覚障害当事者とともに作成したミニbookを教材に地域向けの研修プログラムをつくり、当事者講師やガイドボランティアと連携して研修を実施。その経験も踏まえ,今回は聴覚に障害のある人にテーマを絞り、まずは、ニーズ調査を行った。
ニーズ調査には、市外・県外の聴覚障害当事者団体の協力の他、どこにも所属しない当事者の参加協力により、幅広い声を集めることができた。(別紙2 アンケート回収75人)
調査を始める前に、アンケートの設問について、聴覚障害の多様性に配慮し、聴覚障害当事者に伝わりやすい表現、言葉遣いなどに工夫が必要とのことで、調査内容、フォーマットなどを聴覚障害当事者が考案したことも成果の1つとして報告したい。
回答手段についても、幅広い世代の参加のしやすさを検討した結果、インターネットを介した回答方法(googleフォーム)と従来のFAX・メールでの回答方法を選択できるようにしたことも、回答率アップにつながったと考える。
聞こえない・聞こえにくい人は、自分の困り具合に自己認知しづらいこと、周囲がその障害に気づきにくいことなども「障害」となることもあり、現在の生活環境だけでなく、家族関係や教育環境など育ってきた環境などにも注目し調査を行った。

このプロジェクトでは、手話通訳、要約筆記等の情報保障についても、多くのボランティアの力を借りることができたこと、多くの当事者の協力が得られたことで大変充実した活動となったものの、新型コロナウィルス感染症予防の観点から集会することが困難となり、打合わせ、調整会議等を開催できず、プロジェクト事態が一時停止状態になった期間もあったが、可能なメンバだけでもと、オンライン会議システムなどを活用し情報交換を継続した物の、細かいニュアンスの伝わりにくさ、繰り返し確認が必要になることなどから、計画期間に完成できなかった。しかし、今後もより良いものをめざし、現在進行形で「サポートbook」の内容精査に努めている。

 

アンケート結果性別比

アンケート結果 :性別比

アンケート結果地域

アンケート結果:地域

アンケート結果年齢別

アンケート結果:年代別

サポートbook

サポートbook

サポートbook