バリアフリー推進事業

平成25年度 中間報告

研究助成名

災害時移動困難者・避難者支援のためのバリアフリー・シュミレーションゲームの開発 (42-2)

研究者名

東北福祉大学 岡正彦

 

研究内容

(研究目的)
本研究は、東日本大震災でのあらたな大きな問題となった移動弱者などを含めた災害時要援護者などへの支援のあり方、新たな防災・減災意識の向上と普段の『備え』に意義を求め、実際の避難事案をもとに新たなリスクコミュニケーションのための災害時移動困難者・避難者支援バリアフリー・シュミレーションゲームを考案する。 そして、実際の避難事案をもとに避難所住民(一般住民と障害者)、避難所運営関係者(行政、小学校等指定避難所)を含めた住民等の利用者や地域の講習会などでの検証を繰り返し行いながら、住民自らが利用できるようにする。さらに、机上演習による災害時の判断能力の向上とゲーム参加者の深層心理への働きかけにより障害者のニーズと一般市民、避難所運営関係者の支援・受け入れ意識の齟齬(バリア)を解消することを目指す。

(研究手順)

1)アンケート、ヒアリング調査・集計・分析  ・被災地区(仙台市内)の町内会関係者及び行政職員に対するアンケート調査結果の分析

2)課題、問題点等の抽出

3)シュミレーションゲームの方向性等の検討

4)ゲーム案の骨子 検討・作成

5)ゲーム案の試行  ・行政職員研修内での評価(ロールプレイングによる評価)

(研究成果)

  1. 1)調査

    @ヒアリング調査

    ・仙台市太白区内町内会関係・・・防災システムの構築経緯と発災時のシステムの効果(機能)について

    Aアンケート調査 ○行政職員(仙台市泉区)に対するアンケート調査

    ・対象・・・避難所担当、避難所統括の立場にあたる職員 ・目的・・・既存の防災ゲーム(避難所運営等)から得られる効果と行政職員(被災体験者)が必要と感じた防災意識の高揚効果 ・実施回数4回 アンケート回収総数70名(100%) ・ヒアリングやアンケートから見えてきたこと 近隣住民間の恒常的なコミュニケーションの有無が発災時や一次避難時に様々な影響をもたらす。避難所での情報管理の重要性(避難所の運営者) 2)ゲームの骨子検討

    ・「避難所活動班 疑似体験〜避難所"KIT"を使って〜」(仮称)

    *KITとは、活動(Katudou) イメージ(Image) トレーニング(Training)の頭文字をとったもの  

    ・被災地での体験に基づく避難所内での活動班の活動内容をイメージトレーニングするツール  

    ・避難所内で各活動班が効果的に活動ができるためには、他の活動班とどのような連携を必要とするか認識することを疑似体験から学ぶ  

    ・高齢者やロービジョン者など文字等が見えにくい、コミュニケーションが取りにくい障害者用に音声ペンを使用したコンテンツも併用する(ユニバーサルデザイン)

    ・避難所内の想定される活動班と名活動内容の例 (検討項目)

    (次年度研究計画(予定))

    1)ゲーム開発の継続

    @「避難所活動班 疑似体験〜避難所"KIT"を使って〜」(仮称)を用いた試行

    @−2 シュミレーションゲームの試行対象者の拡充と改善展のフィードバック・整理

    2)シュミレーションゲームのユニバーサルデザイン化

    ・障害者や外国人向けのコンテンツ(音声ツール)も併せて制作・試行

ゲーム開発手順

ゲーム開発手順

避難所内の想定される活動班と名活動内容の例 (検討項目)

避難所内の想定される活動班と名活動内容の例 (検討項目)

バリアフリー設備のご紹介

バリアフリー設備のご紹介

実績報告

成果報告会