バリアフリー推進勉強会

当財団では、移動円滑化に関する新しいテーマや課題について、関心のある方々と情報共有し改善の方向性を考えることを目的とした交通バリアフリーに関するワークショップを月に1回開催しています。

第8回バリアフリー推進勉強会開催結果概要

すべては「楽しい」のために 〜結果としてのユニバーサルデザイン〜

開催日
2013年11月28日(木曜日) 18:00〜20:00
開催場所
TKP市ヶ谷カンファレンスセンター カンファレンス7D
参加者数
41名
講師
元株式会社オリエンタルランド 理事 望月庸光氏

講演概要

勉強会の様子

これまでの取り組みや経験に基づいたユニバーサルデザインの考え方についてお話いただきました。1983年の開園当初は、すべてがアメリカのコピーであったため、日本の思想や障害のあるゲストへの対応も十分ではなかった。例えば、「日本の四季」を演出するための樹木選定においてもアメリカの承諾を得るのが大変であった。

そのような中、視覚障害の方から「もっとこうしたら、楽しめるのではないか」ということを伝え聞き、実際に来園、体験していただき意見を聞いたことでたくさんの発見・気づきがあった。そのことを機に「不便なことを調べる」ではなく、「楽しいものを調べる」という切り口で改善に取り組むようになった。その結果、我々自身も「楽しむ」ことが重要であり、素人集団ながら少しずつ改善策を見出すことができた。なお、楽しむための前提条件として、「安全・安心」「清潔」「利便性」「情報」「すべてがショー」「気兼ねなく」ということが重要である。

勉強会の様子

また、楽しむための配慮点として「配慮が気付かない」「特別を普通、普通が特別」「ハード/ソフト、夢/現実のバランス」が特徴といえる。さらに、ゲストも時代とともに変化する。例えば、親子で来園した子どもは、成長とともに友人、恋人、夫婦で来園するなど人生のステージが変化する。その時々でも楽しめることができるように考えることが重要である。

最後に、すべてのゲストはVIPであり常に変化しつづけるため「当パークのキャストは世界一です、でもボトムです」というコメントでまとめていただいた。

当日の配布資料及び質疑応答